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2024/06/24 01:12

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セミナー登壇中の筆者

10月22日(日)ジャパンウィーク最終日の15時半、球磨焼酎セミナーの時間が来ました。当初、焼酎の簡単な歴史と製造法、麹の使用方法などについても話すつもりでおりましたが、国内での打ち合わせ段階で、一般的な説明は冒頭にTCIの森林さんのほうで話すので蔵元は蔵と製品の説明だけを10分以内でお願いしたいとのこと。10分以内というのはちょっと厳しいなと思いました。と言うのも半分は通訳に時間を取られ、話す内容は実質的に5分以内となってしまいます。また、フランス人は母国語に強い誇りを持っているため、外国人がたとえ下手でも一生懸命フランス語を話そうとすると通訳を介するよりむしろ熱心に聞いてくれることを経験上知っていました。そこで、自分はフランス語でやらせてもらう旨と詰まって話せなくなったり、間違えて変なことを言ったら介入してくれるようにTCIの森林さんに頼むと、日仏ハーフでフランス在住、両国語に堪能な彼女は嫌な顔一つせずに引き受けてくれました。
セミナーの参加者は一般の人々なので専門的技術的な話は避け焼酎の良さを知っていただくことを第一に考え、貯蔵熟成酒についての簡単な説明を冒頭でして、次に熟成酒ならではの香りについて最も時間を割くことにしました。と言うのも「食べ物飲み物に関して日本人は繊細な味わいを大切にし、香水の国のフランス人は香りに最も敏感」という話を聞いていたからです。

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手品と称する香りの変化の実演

さて、結果的にとても喜んでいただけたようです。
何か心が和むユーモアを演出できたらと思いましたが、何しろセンスのない僕です。
それに外国人に下手な冗談を言うと誤解されてしまいかえって逆効果になる可能性さえあります。外国人の笑いを取るのは難しいものです。
ところがいざ話し始めると、Est-ce que tout le mond est prêts?(みなさん、よろしいでしょうか。)と言うところをEst-ce que tout le monde va bien ?(みなさん、お元気ですか。)と言ってしまい、しまった間違えたと思った瞬間、哄笑とともに座が和みました。怪我の功名とはこのこと。外国人だから許されることでもあります。
そして最後の方、「コーヒー、紅茶に少し入れることもできます。」と言うところ、
Vous pouvez …(あなたは~できます。)と言うべきところをJe pouvez(私は~できます。) と言い間違えていることにその時は気が付きませんでした。
直訳すると「わたしはあなたのコーヒーや紅茶に少し入れることもできます。」となり、差し出がましく失礼にも聞こえる言い方になっています。第一、主語がJeだとすると動詞の活用も間違ってきます。
ところが、ここでも笑いが起こります。ユーモアだと取ってくれたようです。ただ僕はその時は自分の言い間違えに気が付かず、なぜ受けたのか分かりませんでした。後に動画を見て納得した次第です。
というわけで最後の仕事もどうにか無事に乗り切ることができました。

なお、動画にご興味のある方はこのURLからご覧ください。