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2024/06/16 19:39

去る3月7日熊本市内において、熊本国税局主催による「活性化支援研修」として日本ソムリエ協会会長で、世界的にその名を知られる田崎真也先生のセミナーが開催されました。
日本酒5点、焼酎6点を1点ずつテイスティングされながら、詳しい解説をいただきました。
僕は熊本国税局酒類鑑評会の審査員を二十数年間やってきました。その僕にとってもソムリエ式のテイスティング法はまさに目から鱗の世界でした。
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先生が仰るには鑑評会のテイスティングは、製造者のためのもので、欠点を見つけてそれを今後改善してゆく目的で行われる。方やソムリエ式はお客様に酒の持つ特徴をお客様に解るように説明しなければならない。そこでゼロ地点から優れたものを見つけて加点法で評価してゆく、とのこと。「日本の利き酒は欠点を指摘し、西洋では美点を評価する。」とは
かねてより聞いていましたが、なるほどそもそも目的が違うんですね。でも、我々製造者はお客様に説明することも大事な仕事のはず。これは勉強する価値があるなと思いました。
抽象的な表現を排して自然界にあるあらゆる香りを用いて表現するのですが、これがいざやってみるとほとんどできない。なぜか?自然界の香りをくわしく知らないからです。たとえば花の香り、ユリ、バラ、菊、金木犀、さくら、梅、椿くらいしかすぐには思い浮かびません。「日常生活において、常に香りを意識する。」とも仰いましたが、まさにその通りだと思いました。僕など利き酒モードに入った瞬間にパチン!と香りセンサーのスイッチが入るのですから、日ごろの生活でいかに香りに無頓着に生きているかを思い知った次第です。また、新たな努力目標が出来ました。
今回は震災復興のため、ほとんどボランティアにちかい格安のフィーでお引き受けいただいたと関係者からお聞きしており、本当にありがたく頭が下がる思いです。
田崎先生をはじめ、主催者の国税局、またお骨折りいただいた皆様に心より厚く御礼を申し上げます。